20世紀日本人名事典 「稲木東千里」の解説
稲木 東千里
イナキ ヒガシセンリ
大正・昭和期の木工芸家
- 生年
- 明治25(1892)年2月22日
- 没年
- 昭和54(1979)年6月5日
- 出生地
- 静岡県
- 本名
- 稲木 千代作
- 別名
- 旧号=春千里
- 主な受賞名〔年〕
- 日本美術協会賞〔大正6年〕,帝展入選〔昭和5年〕,帝展特選〔昭和6年〕「鋲装筥」,帝展推奨〔昭和11年〕「細線文象嵌桑製箱」,キワニス文化賞〔昭和42年〕
- 経歴
- 父に木工を習い、大正3年上京して星野克斎に師事。独立後日本美術協会賞を受賞、脚光を浴びた。正木直彦東京美術学校長の知遇を得て、14年美校聴講生となった。昭和3年昭和天皇即位大典に献上の桑材調度を制作。5年帝展初入選以来、帝展、新文展に、戦後も日展、日本伝統工芸展に出品。木材についての博識、江戸指物や唐木指物の伝統的な卓越した技術、秀逸な意匠など、江戸指物最後の名人といわれた。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報