穂積庄(読み)ほづみのしよう

日本歴史地名大系 「穂積庄」の解説

穂積庄
ほづみのしよう

現穂積一帯に比定される庄園で、「播磨国風土記」の賀毛かも郡穂積里、「和名抄」の賀茂かも穂積郷の名称を継承したとみられる。正応五年(一二九二)と思われる一〇月二五日の伏見天皇綸旨案(春日大社文書)に奈良元興がんごう寺領の穂積庄がみえ、奈良春日社神人を殺害する事件が起こっている。康永四年(一三四五)三月二九日の赤松円心遵行状(竹内文平氏旧蔵文書)によると、室町幕府が中山五郎左衛門尉光義に「穂積南条」一分地頭職を与えている。また至徳元年(一三八四)一〇月一七日の室町将軍家御教書案(東大寺文書、以下断りのない限り同文書)に奈良東大寺八幡宮領の穂積庄がみえ、国司の段銭の催促を禁止している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

世界の電気自動車市場

米テスラと低価格EVでシェアを広げる中国大手、比亜迪(BYD)が激しいトップ争いを繰り広げている。英調査会社グローバルデータによると、2023年の世界販売台数は約978万7千台。ガソリン車などを含む...

世界の電気自動車市場の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android