空然(読み)クウゼン

デジタル大辞泉 「空然」の意味・読み・例文・類語

くう‐ぜん【空然】

[ト・タル][文][形動タリ]何も考えずにぼんやりしているさま。うつろなさま。
失望もなく希望もなく、ただ―として」〈独歩空知川岸辺

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精選版 日本国語大辞典 「空然」の意味・読み・例文・類語

くう‐ぜん【空然】

  1. 〘 形容動詞ナリ活用タリ 〙
  2. むなしいさま。用もないさま。また、ぼんやりとしているさま。うつろなさま。
    1. [初出の実例]「天召我無㕝空然たる呼びはすまいぞ」(出典:足利本論語抄(16C)陽貨一七)
    2. 「安閑として敵の塀際まで詰寄せるも知らず空然(クウゼン)と扣(ひか)へて居る者の如きは」(出典:落語・将棋の殿様(1889)〈禽語楼小さん〉)
  3. からっぽである状態
    1. [初出の実例]「広葢(ひろぶた)の上には入物ばかり空然(クウゼン)たり」(出典:滑稽本・七偏人(1857‐63)初)

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普及版 字通 「空然」の読み・字形・画数・意味

【空然】くうぜん

虚無

字通「空」の項目を見る

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