日本歴史地名大系 「窪田宿」の解説 窪田宿くぼたじゆく 三重県:津市北郊地区窪田村窪田宿[現在地名]津市大里窪田町伊勢別街道に設けられた宿で、窪田村のほぼ中央に位置する。応永三一年(一四二四)の将軍足利義量の参宮記録「室町殿伊勢参宮記」から、将軍の一行が都をたって二日目に水口(みなくち)(現滋賀県)から豊久野(とよくの)(現高野尾町)を通過し、三日後に参拝を終えた一行が窪田で宿泊し、水口へ向かった経路がわかる。このほかにも貴族や歌人が同経路で参宮をしている。このことから室町期以降に、伊勢別街道が窪田を経由するようになったといえるが、当宿の成立は伊勢参宮の流行につれてのことで、近世の宿である。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報