窮途(読み)きゅうと

精選版 日本国語大辞典 「窮途」の意味・読み・例文・類語

きゅう‐と【窮途】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 行きづまりになった道。
    1. [初出の実例]「窮途泣血幾兼秋。今日歓娯説尽不」(出典:扶桑集(995‐999頃)九・対策及第後。伊州蔵刺史以新詩見賀。不勝恩賞兼述鄙懐〈菅原淳茂〉)
    2. 「猶奥の院へ参らむといふに、こよなうさかしき道なめり、老の歩の及ぶまじければ、只やみねと人々いふ。されど阮籍が窮途にこそとどまらめと笑ひて登る」(出典:俳諧・鶉衣(1727‐79)拾遺)
  3. せっぱつまって、どうにもならない困難な状態、または立場。困窮している境遇
    1. [初出の実例]「況乎。如今。行年七十。筋骨劣弱。窮途将迫。残魂余喘。能得幾時」(出典:性霊集‐九(1079)永忠和尚辞少僧都表一首)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「窮途」の読み・字形・画数・意味

【窮途】きゆうと

晋の阮籍が、行きつく所まで車を走らせて痛哭したという故事。唐・王勃王閣の序〕孟嘗が高なる、しく報國のを懷き、阮が猖狂なる、豈に窮の哭に效(なら)はんや。

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