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王勃 おうぼつWang Bo

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

王勃
おうぼつ
Wang Bo

[生]永徽1(650)頃
[没]儀鳳1(676)頃
中国,初唐の詩人。絳州竜門 (山西省) の人。一説に太原 (山西省) の人とある。字,子安。隋末の儒者王通の孫。早熟の天才で,乾封1 (666) 年幽素という科に及第。朝散郎を授けられ,沛王 (はいおう) の府修撰となったが,戯れに書いた文章が高宗の怒りに触れ,出府を止められ,四川の成都に客居した。のち官奴を殺したかどで官吏の資格を奪われ,同じ事件に連座して交趾 (ベトナム北部) の令に左遷された父の福畤 (ふくじ) をたずねていく途中,海に落ちて死亡。楊炯 (ようけい) ,盧照鄰駱賓王とともに「初唐四傑」として,「王楊盧駱」と並称される。五言律詩にすぐれ,放浪生活のなかでの感情のほとばしりを新鮮な詩風にうたい,盛唐詩へのさきがけともなった。詩文集『王子安集』 (16巻) 。

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デジタル大辞泉の解説

おう‐ぼつ〔ワウ‐〕【王勃】

[649?~675?]中国、唐代の詩人。竜門山西省)の人。字(あざな)は子安。王通の孫。初唐の四傑と称され、六朝の軽薄な詩風の改革に努めた。文章では「滕王閣序」が有名。

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百科事典マイペディアの解説

王勃【おうぼつ】

中国,初唐の詩人。字は子安。幼少にして文辞をよくし,楊烱(ようけい),盧照鄰(ろしょうりん),駱賓王(らくひんのう)と並んで四傑と称され,華麗な詩風で詩壇に君臨したが,南海を渡る途中,酒に酔って溺死(できし)。

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大辞林 第三版の解説

おうぼつ【王勃】

647?~675?) 中国、初唐の詩人。字あざなは子安。才気煥発かんぱつで、詩文、特に五言絶句を得意とし、初唐の四傑に数えられる。詩文集「王子安集」

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

王勃
おうぼつ
(648?―675?)

中国、初唐の詩人。絳州(こうしゅう)竜門(山西省河津(かしん)県)の人。字(あざな)は子安。思想家王通(おうとう)(文中子)の孫。生没年は諸説あり、近年は650年誕生説も有力である。666年(乾封1)幽素挙という官吏任用試験に及第して朝散郎となり、高宗の子の沛王(はいおう)の府に召されたが、闘鶏を題として戯れに書いた檄文(げきぶん)が高宗の怒りに触れて免職となった。のち(かくしゅう)(河南省)の参軍となったが、奴隷を殺して処罰され、官吏の資格を奪われた。これに連座して交趾(こうち)(ベトナム)に左遷された父に会いに行く途中、海中に落ち溺死(できし)した。楊炯(ようけい)、盧照鄰(ろしょうりん)、駱賓王(らくひんのう)とともに初唐四傑とよばれ、六朝(りくちょう)末の艶冶(えんや)な詩風を払拭(ふっしょく)することに努力した。著名な「滕王閣(とうおうかく)」詩など、華麗ななかに格調を感じさせる詩風をもち、また律詩に優れ、近体詩の成立にも重要な役割を果たした。『王子安集』16巻がある。[齋藤 茂]

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世界大百科事典内の王勃の言及

【懐風藻】より

…詩の内容は,侍宴応詔など公的なうたげの詩が多く,遊覧の詩がこれに続き,珍しく述懐・詠物・七夕などの詩をも含む。詩句の中には,中国の詩の改作に過ぎないものもあり,また《文選》はもちろん,当時伝来していた初唐の王勃(おうぼつ)や駱賓王(らくひんのう)の詩文を学んだ跡も見られる。とくに左大臣長屋王周辺の官人,および以後の官人作の〈詩序〉数編の佳品は,王勃らの詩序を参考にした点が顕著である。…

【初唐四傑】より

…中国,唐の則天武后の時代のすぐれた詩人4人,王勃(おうぼつ)(649‐676),楊炯(ようけい)(650‐695?),盧照鄰(ろしようりん)(637‐689),駱賓王(らくひんのう)(640?‐684?)をいう。略して王楊盧駱ともいう。…

【文中子】より

…また《文中子》ともよばれる言行録の《中説》は,構成・措辞ともに《論語》に模し,そこに登場する門人のなかに唐初に活躍する名臣が多くふくまれているため,かえって疑惑視される。初唐四傑の一人の王勃(おうぼつ)は孫。【吉川 忠夫】。…

※「王勃」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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