立茶番(読み)タチチャバン

デジタル大辞泉 「立茶番」の意味・読み・例文・類語

たち‐ちゃばん【立(ち)茶番】

かつら・衣装をつけ、化粧をして芝居をもじったこっけいなしぐさをする素人演芸。茶番狂言口上茶番に対していう。→茶番2

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精選版 日本国語大辞典 「立茶番」の意味・読み・例文・類語

たち‐ちゃばん【立茶番】

  1. 〘 名詞 〙 茶番劇一種。すわったままで演ずる口上(こうじょう)茶番に対し、鬘や劇用の衣装をつけ、芝居をもじった滑稽な所作動作を行なうもの。茶番狂言。俄(にわか)茶番。たてちゃばん。
    1. [初出の実例]「これを狂言茶番といひ、俗に立茶番といふ」(出典:茶番狂言早合点(1821‐24)初)

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世界大百科事典(旧版)内の立茶番の言及

【茶番】より

…やがてこれが慣習となり,天明(1781‐89)のころには民間にも広まり,文化・文政を経て天保(1830‐44)のころに大流行した。江戸で〈立(たち)茶番〉〈口上茶番〉という2種類の茶番狂言が成立した。〈立茶番〉は〈俄(にわか)茶番〉ともいい,鬘(かつら)や衣装をつけて芝居もじりのユーモラスな寸劇を演ずるもので,上方の〈〉と同じようなものであった。…

※「立茶番」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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