立障る(読み)タチサワル

デジタル大辞泉 「立障る」の意味・読み・例文・類語

たち‐さわ・る〔‐さはる〕【立(ち)障る】

[動ラ五(四)]
干渉する。関与する。
「成るたけ―・らねえ方が穏便だと」〈木下尚江良人の自白
さまたげになる。
「追払へどもお言葉に甘えて猶々この辺へ―・り」〈滑・八笑人・二〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「立障る」の意味・読み・例文・類語

たち‐さわ・る‥さはる【立障・立触】

  1. 〘 自動詞 ラ行四段活用 〙
  2. [ 一 ] ( 「たち」は接頭語 )
    1. 干渉する。関係する。
      1. [初出の実例]「浄瑠璃世界と申て、娑婆にて音曲に達さわりし者」(出典:滑稽本・濡手で粟(1799)五)
    2. 支障となる。さまたげとなる。
      1. [初出の実例]「難波がた入江のあしにたちさはる船とはなしになる我身哉」(出典:和泉式部集(11C中))
  3. [ 二 ] 霞や霧が立って、さまたげとなる。
    1. [初出の実例]「たちさはるしるしばかりぞあきぎりのうりふの山にものなれてける」(出典:大斎院御集(11C初))

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android