浄瑠璃世界(読み)じょうるりせかい

精選版 日本国語大辞典 「浄瑠璃世界」の意味・読み・例文・類語

じょうるり‐せかい ジャウルリ‥【浄瑠璃世界】

〘名〙 仏語東方にある薬師如来浄土。地は瑠璃、すべてのものが七宝から成り、日光月光をはじめ、無数の菩薩が住むという世界
※金沢文庫蔵伽陀集(1277)「薬師瑠璃光仏の 浄瑠璃世界にいたりては まつは日光月光ふたり大士に値遇せん」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「浄瑠璃世界」の意味・読み・例文・類語

じょうるり‐せかい〔ジヤウルリ‐〕【浄瑠璃世界】

仏語。東方にあるという薬師如来の浄土。瑠璃を大地として、建物用具はすべて七宝造りで、多く菩薩ぼさつが住むとされる。瑠璃の浄土。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

百科事典マイペディア 「浄瑠璃世界」の意味・わかりやすい解説

浄瑠璃世界【じょうるりせかい】

薬師如来浄土で,東方にあるとされる。病気を除き,諸根を具足させる浄土と説かれる。
→関連項目薬師

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

世界大百科事典(旧版)内の浄瑠璃世界の言及

【浄土】より

…そこに生まれた者は男性のみで女性はいず,あらゆる苦しみから解放されて,いつも阿弥陀仏の説法を聴くことができる,と説かれている。この阿弥陀如来の西方極楽浄土の信仰が盛んとなると,それを模倣して,薬師如来の仏国土である浄瑠璃世界も浄土と呼ばれるようになる。東方薬師浄土のありさまは《薬師如来本願経》に描かれている。…

【薬師】より

…薬師瑠璃光(るりこう)如来とも呼ばれる。薬師は菩薩時代に12の大願を立て(その中に自分の名を聞く者を不具や病気から救うという項目がある),仏となって東方の浄瑠璃世界の主となり,日光菩薩,月光菩薩(日光・月光)を従えている。死の病人を救うために薬師如来に祈る供養法(続命法)が行われ,また薬師経を唱える信者を十二神将が守護するとも説かれる。…

※「浄瑠璃世界」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

黄砂

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android