竜尾壇(読み)リュウビダン

デジタル大辞泉 「竜尾壇」の意味・読み・例文・類語

りゅうび‐だん【竜尾壇】

平安京大極殿南庭の壇。この前方(南)は一段低くなっている。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「竜尾壇」の意味・わかりやすい解説

竜尾壇 (りゅうびだん)

平安宮朝堂院の北端にある壇。壇上大極殿(だいごくでん)がたち,そこから朝堂全体が見わたせるようになっていた。それ以前の宮のうち藤原宮,平城宮(第2次),長岡宮では大極殿の南には門と築地があって朝堂は大極殿からは見えないようになっており,竜尾壇もなかった。平安宮では竜尾壇の上には朱欄があって大極殿と朝堂院とを区画しており,両者往来のためには,東西竜尾道が設けられていた。さらに東西の端には階段も設けられていた。このような構造は,平城宮の第1次大極殿の前面にもあり,塼積(せんづみ)の壇が発掘の結果確認されている。このような竜尾壇ないし竜尾道は唐の大明宮の含元殿の前にあった竜尾道(壇があったかどうかは不明)の影響をうけてつくられたものと思われる。この竜尾壇の上下の庭をつかって朝賀ちようが)などの儀式が行われた。
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