端渓石(読み)タンケイセキ

デジタル大辞泉 「端渓石」の意味・読み・例文・類語

たんけい‐せき【端渓石】

端渓に産する古生代輝緑凝灰岩。色は黒・青・緑・紫などがあり、最高級のすずり石として有名。

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精選版 日本国語大辞典 「端渓石」の意味・読み・例文・類語

たんけい‐せき【端渓石】

  1. 〘 名詞 〙 中国広東省中部の端渓に産する硯材。輝緑凝灰岩一種。最高級の硯(すずり)石として有名。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「端渓石」の意味・わかりやすい解説

端渓石
たんけいせき

中国広東(カントン)省の肇慶(ちょうけい)市に産する硯石(すずりいし)。産地付近の西江を端渓とよぶことに由来する。古生代の凝灰岩で、石質は細粒緻密(ちみつ)で滑らかなため、墨の澱(おり)・発墨がよく、唐代のころから良質の硯石として珍重され、硯の最高級品として知られている。黒、緑、紫、褐色などを呈するが、紫色(正紫)あるいは紫褐色(猪肝(ちょかん))のものを最上とする。石の面には石眼(せきがん)または眼(がん)とよばれる丸い斑紋(はんもん)がみられ、石眼が黄褐色のものより緑色のものが好まれ、またその数が多いほど高級品とされている。

[斎藤靖二]

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