競い狩(読み)キソイガリ

デジタル大辞泉 「競い狩」の意味・読み・例文・類語

きそい‐がり〔きそひ‐〕【競い狩(り)】

昔、陰暦5月5日に、山野に出て薬草を採集した行事薬狩り
[補説]「かきつはた衣に摺り付け丈夫ますらを着襲きそひ狩りする月は来にけり」〈・三九二一〉の「着襲ひ狩り(=着飾ってする狩猟)」を「競ひ狩り」と解してできた語。

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精選版 日本国語大辞典 「競い狩」の意味・読み・例文・類語

きそい‐がりきそひ‥【競狩・競駈】

  1. 〘 名詞 〙 陰暦五月五日に薬草を採集した行事。薬狩。《 季語・夏 》
    1. [初出の実例]「きそひかりと申事は、〈略〉五月五日の発句によし」(出典:梵燈庵主袖下集(1384か))

競い狩の補助注記

万葉‐三九二一」の「かきつばた衣に摺りつけますらをの服曾比(きソヒ)(かり)する月は来にけり」の「服曾比(狩の着物を着飾っての意)獦する(狩をするの意)」を、「競(きそ)ひ狩(がり)」と理解して生じた語で、連歌俳諧で用いられた。

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