第三政党(読み)だいさんせいとう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「第三政党」の意味・わかりやすい解説

第三政党
だいさんせいとう

二大政党制が定着しているシステムで既存政党への批判を吸収して登場する第三の政党。二大政党制は国民の利益・主張を2つの鋳型にはめ込もうとするシステムであるため,価値観の多様化と政治意識の流動化に直撃されると民意対応能力を低下させ,有権者の不満や不信を増殖する。既成秩序への異議,新しい時代の政策課題を提示する第三政党の運動は,二大政党制の陥りやすい政治的停滞・行づまりを克服し,政党政治を活性化する刺激となる。多くの場合,第三政党の主張はいずれ,魅力的な政策であればあるほど二大政党のどちらかに吸収されることになる。なおアメリカの場合は,19世紀を通じて等質的な民主,共和両党による二大政党対立が行われてきたが,南北戦争後社会,経済状況が大きく変化し,多様な利害の対立が生じてきた。そしてこれらは二大政党のパイプのなかに吸上げられなかったので,ついに第三政党が出現することになった。それは,禁酒党,労働者政党,農民政党の3種に分れた。しかし,これらの主張や要求は,やがて民主,共和両党の一方ないし双方によって取上げられて実施されることとなったために第三政党は存在意義を失っていった。

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