( 1 )漢籍では、①のように「民ノ主」の意味で、②のような「デモクラシー」の意味で用いたのは西周が初めてであった。しかし、漢籍での意味と正反対の意味での使用にとまどいがあり、これが訳語「民主」の定着を阻んだと思われる。
( 2 )元来「デモクラシー」と「リパブリック」とは次元の違う概念であるが、明治二〇年代、政治思想としての「デモクラシー」を、北村透谷は「共和制」、若松賤子は「共和主義」と訳すなど、概念の混乱が見られ、「民主」が「デモクラシー」の訳語として定着したのは、明治三〇年代に入ってからであると思われる。
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
1969年から続く英国の文学賞「ブッカー賞」の翻訳書部門で、他言語から英語に翻訳された優れた作品に贈られる。翻訳者の仕事を重視し、賞金5万ポンド(約970万円)は作家と翻訳者で折半される。2005年...