第5次全国総合開発計画(読み)だいごじぜんこくそうごうかいはつけいかく

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「第5次全国総合開発計画」の意味・わかりやすい解説

第5次全国総合開発計画
だいごじぜんこくそうごうかいはつけいかく

国土開発法に基づいて 1998年3月に閣議決定された新しい総合開発計画。「21世紀の国土のグランドデザイン」と銘打ち,参加と連携をキーワードに,おおよそ 2010年から 2015年を目標に据えた。東京一極集中型から転換するため,従来太平洋ベルト地帯に加えて新しく太平洋新国土軸,日本海国土軸,西日本国土軸,北東国土軸を想定し,地域の要望を反映した多自然居住地域の創造を柱の1つにした。さらに大都市のリノベーション,アジア周辺諸国を含めた広域国際交流圏の創造,開発より自然といった目新しい戦略を盛込んだ。一方で,交通インフラの整備重点を置いた海峡横断計画が6本策定されるなど,巨大開発計画型を脱していないとの批判もある。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の第5次全国総合開発計画の言及

【国土総合開発】より

…国や地方自治体が,その時代に直面する課題を解決し,国民生活の向上と安定に寄与するために,地域の資源や土地,労働力を有効に活用して地域の生産力や所得・雇用を増大させる政策をとることを地域開発と呼ぶ。それゆえ,地域開発は経済政策の一分野ということができる。この地域開発を全国的な規模で推進することによって,国土をより有効に利用し,国民経済の発展や地域格差の是正,未利用資源の活用,国土の保全などを総合的に図るのが国土総合開発である。…

※「第5次全国総合開発計画」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android