法則の辞典 「等旋光度則」の解説 等旋光度則【isorotation rule】 糖類の旋光度について成立する経験的法則.別名を「ハドソンの規則*」ともいう.糖類のアノマーの立体配置を決定できる規則である.たとえばグルコピラノースの α 型と β 型において,C1炭素の旋光寄与をA,残り全部の寄与をBとしたとき,一方のアノマーの分子旋光度は[+A]+ [+B],他方のアノマーの分子旋光度は[-A]+ [+B]のようになる.この場合「C1の旋光寄与Aは,それ以外のところで起きた構造変化にはほとんど影響されない」(第一則),および「C1の構造に変化があっても,Bにはほとんど影響を与えない」(第二則)ということになるが,この二つの経験則を合わせて「等旋光度則」という. 出典 朝倉書店法則の辞典について 情報