筒川保(読み)つつかわほ

日本歴史地名大系 「筒川保」の解説

筒川保
つつかわほ

中世筒川保あるいは筒川庄と称する地域は、筒川の流域はいうまでもないが、とまり七社しちしや明神(現七神社)の文明一四年(一四八二)棟札にも筒川庄とあるから、現伊根町のうち合併前の筒川村・本庄ほんじよう村と朝妻あさづま村の一部を含んでいたと考えられる。

当地域を流れる筒川は、伊根町西部山地に源を発し南東に流れてから方向を北に転じ、本庄浜ほんじようはま若狭湾に注ぐ。

筒川の名は古く「丹後国風土記」逸文に「与謝の郡、日置の里。此の里に筒川の村あり」と記される。これによれば宮津市字日置ひおきから伊根町にわたる広い地域を日置里とよんだものか。「日本書紀」雄略二二年七月条に「丹波たには国の余社よざ郡の管川つつかわの人瑞江みづのえ浦嶋子、舟に乗りて釣す」とあるから、この浦島伝説の地を筒川とよんだことがわかる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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