管歯類(読み)カンシルイ

改訂新版 世界大百科事典 「管歯類」の意味・わかりやすい解説

管歯類 (かんしるい)

管歯目Tubulidentataに属する哺乳類の総称。アリ,シロアリを主食とする原始的な有蹄類で,中央に管がある六角形の柱が多数集まってできた特異な歯をもつためこの名がある。前足は第1指を欠き4指,後足は5指,後足は半蹠行性(はんしよこうせい)でかぎづめとひづめの中間のがんじょうな偏爪(へんそう)をもつ。吻(ふん)が長く筒状で,円板状の吻端に鼻孔が開き,体が太く毛がまばらで一見ブタに似ている。舌が細長く,耳介が大きい。尾は長く基部が太く,胴との境が不明りょう。門歯犬歯がなく,頰歯(きようし)にはエナメル質を欠く。子宮は重複性,精巣鼠蹊(そけい)部にあり,陰囊がない。暁新世に,髁節(かせつ)類からアフリカで分かれ出たものと推定され,アフリカとマダガスカルに1科(ツチブタ科)4属が知られ,一時は西アジア,ヨーロッパまで分布を広げたが,現在はアフリカに1属1種,ツチブタOrycteropus aferを見るだけである。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「管歯類」の意味・わかりやすい解説

管歯類
かんしるい

「ツチブタ」のページをご覧ください。

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