簾中(読み)レンチュウ

デジタル大辞泉 「簾中」の意味・読み・例文・類語

れん‐ちゅう【×簾中】

すだれで仕切られた内側簾内
常に1にいるような高貴な女性貴婦人。また、公卿大名などの正妻を敬っていう語。
「―堂上目をあやにして」〈盛衰記一二

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精選版 日本国語大辞典 「簾中」の意味・読み・例文・類語

れん‐ちゅう【簾中】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「れんぢゅう」とも )
  2. すだれの中。みすの中。また、部屋のおく。室内。簾内。
    1. [初出の実例]「殊慙〈略〉簾中徒設𨷻入之制」(出典菅家文草(900頃)七・書斎記)
    2. [その他の文献]〔張若虚‐春江花月夜〕
  3. ( 常に簾の奥にあって生活するところから ) 高貴な家の女性。貴婦人。また、公卿、大名などの夫人を敬っていう語。
    1. [初出の実例]「御前にて琵琶を調べ給ければ〈略〉簾中(レンチウ)、堂上目をあやにして」(出典:源平盛衰記(14C前)一二)

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