日本大百科全書(ニッポニカ) 「米の食味ランキング」の意味・わかりやすい解説
米の食味ランキング
こめのしょくみらんきんぐ
全国規模の産地品種の米のできばえについて、試食による食味官能評価試験を行い、結果をランキングとしてまとめたもの。良質な米作りの推進と、米の消費拡大に役だてることを目的として、1971年(昭和46)産米から毎年、一般財団法人日本穀物検定協会が実施している。対象となる米は、県の奨励品種であり、作付面積が一定の基準を満たすなどの原則に基づいて選定され、それぞれの検査等級1等の品位のものを試料としている。食味官能試験はすべての米を同機種の炊飯器で炊飯し、協会が選考して訓練をした審査員20名が試食して行う。ランクづけは、複数産地のコシヒカリをブレンドした白飯を基準米とし、比較評価を「外観・香り・味・粘り・硬さ・総合評価」の6項目について行う。結果はとくに良好を「特A」、良好を「A」、同等を「A´」、やや劣るを「B」、劣るを「B´」とする。
2012年(平成24)産米では、128産地品種について食味試験を実施。特A評価は、同ランクが設定された1989年から連続して評価されている新潟県魚沼地区のコシヒカリをはじめとする29点、A62点、A´37点で、Bランク以下は該当なしであった。近年は、「ななつぼし」「ゆめぴりか」などの北海道産米や佐賀県の「さがびより」、熊本県や大分県の「ヒノヒカリ」など九州地方産米も高評価を受ける傾向がみられる。
[編集部]