粟穂(読み)あわぼ

精選版 日本国語大辞典 「粟穂」の意味・読み・例文・類語

あわ‐ぼあは‥【粟穂】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 粟の穂。あわぼう。《 季語・秋 》
    1. [初出の実例]「こぼれたる粟穂の雀あれへ飛べ〈重行〉」(出典:俳諧・泊船集(1698)六)
  3. 小正月予祝行事に用いるつくりものの一つ。ヌルデ、ニワトコなどの木でつくった削りかけ。→あわぼひえぼ
  4. 植物さらしなしょうま(晒菜升麻)」の異名。〔物類称呼(1775)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の粟穂の言及

【アワ(粟)】より

… 現在もアワが関与する民俗儀礼が,山村・離島や古い神社の祭礼などにわずかながら残っている。小正月には東日本を中心に粟穂稗穂(あわぼひえぼ)の行事がみられ,また〈裸回り〉のような特異な儀礼もある。これは小正月に夫婦が裸になり,いろりのまわりを回りながら,〈粟穂が下がった〉〈実入って割れた〉と唱えるもので,アワやヒエの予祝儀礼とされている。…

※「粟穂」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android