日本大百科全書(ニッポニカ) 「アワモリショウマ」の意味・わかりやすい解説
アワモリショウマ
あわもりしょうま / 泡盛升麻
[学] Astilbe japonica (Morr. et Decne.) A.Gray
ユキノシタ科(APG分類:ユキノシタ科)の多年草で日本の原産種。茎は50~80センチメートルで、さび色の短毛がある。根出葉は2回ないし3回3出で、葉柄は赤みを帯び、小葉は光沢があり、菱(ひし)状披針(ひしん)形で粗く鋭い鋸歯(きょし)がある。花は穂状花が集まって円錐(えんすい)花序となり、多数の小さい白花をつける。花期は5~6月。花壇用、鉢物用としてよくつくられ、半日陰地でも多少湿度の高い所でもよく育つ。2、3年植え換えなくてもよいように、株間30センチメートルくらいに植える。植え時は3~4月が適期であるが、9~10月中旬でもよい。鉢植えは6号鉢以上を用いる。繁殖は株分けによる。耐寒性は強いが、夏に白絹病(しらきぬびょう)が出やすく、アブラムシがよくつくので病害虫には注意を要する。中部地方から九州にかけて分布する。
[魚躬詔一 2020年3月18日]