糊する(読み)コスル

デジタル大辞泉 「糊する」の意味・読み・例文・類語

こ・する【×糊する/×餬する】

[動サ変][文]こ・す[サ変]《かゆをすする意から》(「口を糊する」の形で)かろうじて生活する。口すぎをする。糊口をしのぐ。のりする。
「芸をって口を―・するのを恥辱とせぬと同時に」〈漱石野分

のり・する【×糊する】

[動サ変][文]のり・す[サ変]
糊ではる。糊づけする。
多く「口を糊する」の形で)かゆをすする。かろうじて生計を立てる。「わずかの給料で、ようやく家族の口を―・する」

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精選版 日本国語大辞典 「糊する」の意味・読み・例文・類語

のり‐・する【糊】

  1. 〘 他動詞 サ行変 〙
    [ 文語形 ]のり・す 〘 他動詞 サ行変 〙
  2. 糊をつける。糊で張る。のりづけする。
    1. [初出の実例]「御障子諸老賛懸之御目。能阿父散忌之後、可二レ能阿糊也」(出典蔭凉軒日録‐永享八年(1436)一一月二日)
  3. ( 「のり」は、粥(かゆ)の意 ) 粥をすする。多く、「口を糊する」の形で、かろうじて暮らしをたてていく、やっと食べていくの意で用いる。
    1. [初出の実例]「働いて僅少なりと得たるものに我口糊(ノリ)すべし」(出典:いさなとり(1891)〈幸田露伴五一)

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