糸錦(読み)イトニシキ

デジタル大辞泉 「糸錦」の意味・読み・例文・類語

いと‐にしき【糸錦】

数種の色糸文様を織り出した織物。女帯地などに用いる。近世初期に中国から伝来主産地は、京都桐生
組糸で皮を連ねてつづるところから》毛皮で作った衣。皮衣かわごろも

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精選版 日本国語大辞典 「糸錦」の意味・読み・例文・類語

いと‐にしき【糸錦】

〘名〙
① 毛皮で作った衣。皮衣。〔和漢三才図会(1712)〕
② 絵ぬきに金銀糸を織り込まないで、色練糸を打ち込み、別搦糸で浮きを押えた錦の一種。近世初期、京都で始められた織物。〔機織彙編(1826)〕

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世界大百科事典(旧版)内の糸錦の言及

【錦】より

… 日本においても奈良時代以降に織製された錦は,すべて緯糸によって文様を織りだす緯錦の系統のものになっている。中世以降には日本独特の〈倭錦(やまとにしき)〉や〈糸錦(いとにしき)〉と呼ばれる錦が作製されているが,〈倭錦〉はふつう地も文様も緯6枚綾組織としたもの,〈糸錦〉は絵緯(えぬき)を表裏とも別搦み糸で押さえたものをさしている。【小笠原 小枝】。…

※「糸錦」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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