紀広純(読み)きの ひろずみ

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「紀広純」の解説

紀広純 きの-ひろずみ

?-780 奈良時代公卿(くぎょう),武人
紀宇美(うみ)の子。宝亀(ほうき)8年陸奥守(むつのかみ)で按察使(あぜち)をかね,鎮守副将軍として出羽(でわ)の蝦夷(えみし)を平定する。9年従四位下,11年参議。同年3月22日覚鱉柵(かくべつさく)造営のため伊治城にはいったとき,信任していた蝦夷出身の伊治呰麻呂(あざまろ)の反乱にあって殺された。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の紀広純の言及

【伊治呰麻呂】より

…呰麻呂はもと陸奥国伊治村の蝦夷族長で,奈良末期の政府側の蝦夷経営にあたってはこれに協力し,外従五位下を授けられ,上治郡大領に任ぜられた。しかし同僚牡鹿郡大領道嶋大楯が,一門道嶋宿禰の権威を笠に,呰麻呂を蝦夷出身者と侮蔑するのを恨み,かつその大楯を信任する按察使(あぜち)紀広純にも含むところがあった。北の胆沢の賊が南下するのを防ぐために,広純が覚鱉(かくべつ)城を築くべく北辺に出張り,道嶋大楯以下をひきいて伊治城に入城したところ,この城において呰麻呂は広純・大楯らを殺して兵をあげ,南下して多賀城にも火をかけ攻めおとし,略奪をほしいままにして引き揚げた。…

※「紀広純」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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