紅灯（読み）コウトウ

デジタル大辞泉

こう‐とう【紅灯】

１ 赤い灯火。また、赤い紙を張った丸い小さな提灯ちょうちん。
２ 色町いろまちのともし火。歓楽街の華やかな明かり。

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

こう‐とう【紅灯】

1. 〘 名詞 〙
2. ① 赤い灯火。軒灯、ちょうちんなどの赤いあかり。紅燭(こうしょく)。
   1. [初出の実例]「軒毎に紅燈(コウトウ)の影美しく飾られて」(出典：妾の半生涯（1904）〈福田英子〉九)
   2. [その他の文献]〔韓愈‐芍薬詩〕
3. ② 特に、花柳街、飲食街のはなやかなあかり。
   1. [初出の実例]「緑酒紅燈酔眼迷 万檣影裡月高低」(出典：山陽詩鈔（1833）三・戯作赤関竹枝)
4. ③ 特に鉄道などで、信号として用いる赤い灯火。
   1. [初出の実例]「前途若し険有らば則ち紅燈紅旗を懸けて之を報ず」(出典：東京新繁昌記（1874‐76）〈服部誠一〉三)
5. ④ 航行上の規則に従い船や航空機が点灯する赤色灯。航行中を明示する舷灯として左舷に提げる。
   1. [初出の実例]「やはり左舷にも同数の紅燈がついているのだが」(出典：明日への楽園（1969）〈丸山健二〉三)

出典　精選版 日本国語大辞典

普及版 字通

【紅灯】こうとう

赤い灯。唐・王建〔宮詞、一百首、二十七〕詩　紅燈睡裏、春雲を喚び　雲上三、直宿る　金砌(きんせい)雨來(きた)つて、行滑(なめ)らかに　兩人擡(もた)げす、隱裙

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出典　平凡社「普及版 字通」