納所弁次郎(読み)ノウショ ベンジロウ

20世紀日本人名事典 「納所弁次郎」の解説

納所 弁次郎
ノウショ ベンジロウ

明治〜昭和期の唱歌教育者,作曲家,歌手 学習院教授。



生年
慶応1年9月24日(1865年)

没年
昭和11(1936)年5月11日

出生地
江戸

出身地
宮城県

学歴〔年〕
音楽取調掛(東京音楽学校)〔明治20年〕卒

経歴
音楽取調掛(のちの東京音楽学校)第2回卒業生。明治21年東京音楽学校(現・東京芸術大学)講師華族女学校(のちの学習院女学部)助教授となり、37年学習院教授に就任、25年間勤めた。唱歌教育の開拓者で、言文一致唱歌提唱。小学校唱歌、軍歌など多く作曲、「うさぎとかめ」「桃太郎」、軍歌「凱旋」「広瀬中佐」などが有名。昭和9年古稀祝賀会を受け、仙台に引退した。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「納所弁次郎」の解説

納所弁次郎 のうしょ-べんじろう

1865-1936 明治-昭和時代前期の作曲家,教育者。
慶応元年9月24日生まれ。明治21年東京音楽学校(現東京芸大)講師となり,37年学習院教授。言文一致唱歌をとなえ,田村虎蔵らと「幼年唱歌」などを編集・出版した。「兎(うさぎ)と亀」「桃太郎」など作曲多数。昭和11年5月11日死去。72歳。陸奥(むつ)仙台出身。音楽取調掛(東京音楽学校の前身)卒。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の納所弁次郎の言及

【鉄道唱歌】より

…作詞は大和田建樹(たけき)。作曲は多梅稚(おおのうめわか)のものがよく知られているが,東海道(1集),山陽・九州(2集)がそれぞれ多と上真行(かみさねみち),奥州線~磐城線(3集)が多と田村虎蔵,北陸地方(4集)が納所弁次郎と吉田信太,関西参宮南海各線(5集)が多。《島船あそび》(奥好義(おくよしいさ)曲),《奈良めぐり》(目賀田万世吉(めかだませきち)曲)の挿入歌がある。…

※「納所弁次郎」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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