講師(読み)コウシ

デジタル大辞泉の解説

こう‐し〔カウ‐〕【講師】

《古く、寺で説経をする僧をいった「講師(こうじ)」から出た語》
講演や講義をする人。「研修会の講師として招かれる」
大学・高等専門学校で、教授准教授に準じる職務に従事する者。専任常勤の者と、非常勤の者とがある。
小・中・高校で、非常勤で教諭の職務を助ける者。
専門学校・予備校・塾などで、講座を受け持つ人。

こう‐じ【講師】

(カウ‐) 宮中の歌会、歌合(うたあわせ)漢詩の会などで、詩歌を詠み上げる役。
(コウ‐)
㋐平安時代、諸国の国分寺に置かれた上座の僧官。僧尼をつかさどり、経論を講説した。
維摩会(ゆいまえ)などの勅会において講経の任に当たる僧。
法会のときなどに、高座に上がって経文を講義する僧。

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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

講師

教員採用試験を経て正規採用された教諭とは異なり、期間を定めて雇用される非正規の教員。正教員では足りない分を埋める役割で、常勤の場合は担任を持つこともある。文部科学省によると講師は「例外的な措置」という。

(2014-04-20 朝日新聞 朝刊 静岡 1地方)

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世界大百科事典 第2版の解説

こうじ【講師】

(1)論義法要や講讃法要などの仏教儀式における僧侶の役名。問者(もんじや)の発した質問に答える形で経典の解釈などを講じる。維摩(ゆいま)会,最勝会などの講師は非常に重視され,その責を果たした僧は公的に認証されて統括・指導職にあたった。なお古代・中世には,国分寺におかれた僧官名を講師または国師と称した。(2)歌披講(うたひこう)(歌会歌合せ)で詩歌を朗詠し披露する役の人。独特の節まわしで旋律的に朗唱する。

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大辞林 第三版の解説

こうし【講師】

講演会や講習会で講演・講義をする人。
大学などで、教授・助教授に準ずる職務にあたる教員の職名。
小中高校などで教諭の不足を補う教員。
塾・予備校・専門学校などで教える人。 → こうじ(講師)

こうじ【講師】

宮中の歌会や、昔の歌合うたあわせ・詩の会で、和歌・詩を読み上げる役。
法会ほうえの際、経文を講ずる僧。特に、三会さんえの講師。三会講師。
平安時代、諸国の国分寺に一人ずつ置かれ、仏典の講義や僧尼の監督に当たった僧職。795年以前は国師と称した。

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精選版 日本国語大辞典の解説

こう‐し カウ‥【講師】

〘名〙 (古く、寺で説経をする僧をいった「講師(こうじ)」を転用した語。→こうじ)
① 塾や学校などで講義する人。特に、学校などで、嘱託として特定の学科、技術の教授を担当する人。
※随筆・胆大小心録(1808)一〇八「学才上聞に達して、林学校の講師の列にくははりたり」 〔後漢書‐礼儀志〕
② 講演会や講習会などで講演する人。
③ 大学などで教授または助教授に準ずる職務に従事する者。専任で常勤の者と、非常勤の者とがある。または小・中・高等学校で非常勤として教諭の職務を助ける者。
※地獄の花(1902)〈永井荷風〉五「其他二三の私立学校の講師をも受合うていたのである」
※雑俳・柳多留‐二六(1796)「湊のごとく船がつく下手講師」

こう‐じ【講師】

〘名〙
[一] (コウ:) 仏語。
① 上代・中古、諸国の国分寺におかれた上座の僧官。古く行なわれた国師を改めたもので、僧尼をつかさどり、また経論を講説した。中央で任命、派遣し、任期は六年。
※万葉(8C後)一九・四二〇四・左注「講師僧恵行」
※土左(935頃)承平四年一二月二四日「講師むまのはなむけしにいでませり」
維摩会(ゆいまえ)・最勝会等の法会で、講経の任に当たる高僧。
※続日本紀‐天平九年(737)一〇月丙寅「請律師道慈講師。堅蔵為読師
[二] (カウ:) 漢詩、歌会、歌合せの披講の席で、詩歌を朗詠して披露する人。
※延喜十三年亭子院歌合(913)「歌の講師は、女なむつかまつりける」

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世界大百科事典内の講師の言及

【歌合】より

…また当座歌合,兼日歌合,撰歌合,時代不同歌合,自歌合,擬人歌合など,歌人関与のあり方を規準として区分することもあって,歌合の分類は多岐複雑である。 またその構成は,人的構成にのみ限っていうと,王朝晴儀の典型的な歌合にあっては,方人(かたうど)(左右の競技者),念人(おもいびと)(左右の応援者),方人の頭(とう)(左右の指導者),読師(とくし)(左右に属し,各番の歌を順次講師に渡す者),講師(こうじ)(左右に属し,各番の歌を朗読する者),員刺(かずさし)(左右に属し,勝点を数える少年),歌人(うたよみ)(和歌の作者),判者(はんじや)(左右の歌の優劣を判定する者。当代歌壇の権威者または地位の高い者が任じる)などのほか,主催者や和歌の清書人,歌題の撰者などが含まれる。…

【講讃】より

…これに開経(導入)の無量義経,結経(補足)の観普賢経(かんふげんきよう)を加えて10座とした講讃が〈法華十講〉,法華経28品に開結2経を加えて30日間に講ずる講讃が〈法華三十講〉である。講讃の道場には,正面の左右に一段高い講座が据えられ,向かって左に講師(こうじ),右に読師(どくし)が登る。読師という名は経・論の本文を読み上げる役という意味で,講師につぐ重い役だが,実際には経・論の題名だけを読み上げ,あとは黙読する。…

【国師】より

…中央より派遣されて,国司とともに管内の僧尼・寺院の監督など宗教行政をつかさどった。奈良時代の後半には大国師,少国師に分かれ,員数が漸増したが,795年(延暦14)講師(こうじ)と改称された。(2)国家の師表たる高僧に与えられる称号。…

【僧】より

…それでも僧になれば,食いつなぐことはできた。 僧を布教の面からみると,寺院に開設された講席にのぼり,僧俗を相手に得意とする仏典を講説する学僧は講師,法師といい,布教の中心的な役割を果たした。ほかに,経典の詠唱や梵唄に巧みな経師,唱礼師,作梵法師といわれる僧がいて,講席や法会を華やかなものにした。…

※「講師」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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