紫宮(読み)しきゅう

精選版 日本国語大辞典 「紫宮」の意味・読み・例文・類語

し‐きゅう【紫宮】

〘名〙 星の名。紫微宮。転じて、天子の居る所をいう。皇居
懐風藻(751)春日美努浄麻呂〉「玉燭凝紫宮、淑気潤芳春」 〔淮南子‐天文訓〕

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普及版 字通 「紫宮」の読み・字形・画数・意味

【紫宮】しきゆう

星座。紫微宮。また、天子・神仙の居る所。陳・沈炯〔太極殿の銘〕臣聞く、天に在りて象をす、紫宮の昭なる以(ゆゑん)なり。地に在りて形をす、赤縣、其の區宇に居る。

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世界大百科事典(旧版)内の紫宮の言及

【北極星】より

…【茨木 孝雄】
[中国の北辰信仰]
 北辰ともいい,中国では見かけ上不動の恒星で,天空の星座がこの星を中心として回転することから,古来方位を定めるのに利用されるとともに,もっとも尊貴な星として崇拝されてきた。《史記》天官書などの記述によると,北極星は天帝太一神の居所であり,この星を中心とする星座は天上世界の宮廷に当てられて紫宮,紫微宮とよばれ,漢代には都の南東郊の太一祠においてしばしば太一神の祭祀が行われた。その後,讖緯(しんい)思想(讖緯説)の盛行につれて,後漢ころには北辰北斗信仰が星辰信仰の中核をなすようになり,北辰は耀魄宝(ようはくほう)と呼ばれ群霊を統御する最高神とされた。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」