終油の秘跡(読み)しゅうゆのひせき(英語表記)extrema unctio

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

終油の秘跡
しゅうゆのひせき
extrema unctio

現在では病人の塗油という。カトリック教会の7つの秘跡のうちの一つ。司教が聖木曜日に祝別した「病者の聖油」を病者の五官に塗り,罪のゆるしと,可能なら病気の治癒を祈る。かつて死の危険にある病者でしかも同一の病気の場合ただ1度のみ与えられるとされていたが,最近の典礼刷新で死への準備としてよりも闘病の支えとしての性格が強調され,繰返されうるようになった。『ヤコブの手紙』5章 14~15が根拠とされるが,ギリシア正教会では聖傅 (せいふ) といい,カトリック教会と同じく秘跡 (機密) のなかに数えるが,秘跡と認めないキリスト教会も多い。

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世界大百科事典内の終油の秘跡の言及

【病者の塗油】より

…トゥムイスのセラピオン(4世紀)の祈願に明らかなように,古代の〈病者の塗油〉は心と体の完全な健康を意図するもので,特に死を予期したものではなかった。中世になって典礼における塗油が分化するに伴い,〈病者の塗油〉は最終の塗油すなわち終油として死に備える意味を持つようになり,〈終油の秘跡extrema unctio〉と呼ばれ,臨終まで受けることを延ばす傾向が生じた。現在では,再び〈病者の塗油〉と呼ばれるようになり,本来の病者のための秘跡のあり方が復興されつつある(カトリック儀式書《病者の塗油》1980)。…

※「終油の秘跡」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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