聖油(読み)セイユ(その他表記)oleum sanctum

デジタル大辞泉 「聖油」の意味・読み・例文・類語

せい‐ゆ【聖油】

カトリック教会で、儀式典礼のときに用いられる神聖な香油

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精選版 日本国語大辞典 「聖油」の意味・読み・例文・類語

せい‐ゆ【聖油】

  1. 〘 名詞 〙 ローマ‐カトリック教で、洗礼堅信礼などの儀式に用いられる香油をいう。聖香油。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「聖油」の意味・わかりやすい解説

聖油
せいゆ
oleum sanctum

キリスト教会で,祭式のために用いる祝別された純粋のオリーブ油塗油は古来病気の治療,予防,霊肉の強壮に効能あり,恩恵分与の表徴とみなされた。カトリック教会では次の3種を区別する。 (1) 病者用聖油 病者の塗油の秘跡などに用いる。 (2) 洗礼志願者用聖油 洗礼に先立ち志願者に塗る。司祭叙階,祭壇祝別にも用いる。 (3) 聖香油 芳香油 (バルサム) を加えたもので,sacrum chrismaと呼ばれ,洗礼用聖水の祝別,堅信などに用いる。聖香油は6世紀以来,皇帝や王の戴冠用にも用いられた。そのため彼らはある意味で聖職者階級に属するとみなされ,典礼上の特権を受け,彼らが教会行政に介入する口実ともなった。

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