統一会計制度(読み)とういつかいけいせいど(英語表記)uniform accounting system

日本大百科全書(ニッポニカ) 「統一会計制度」の意味・わかりやすい解説

統一会計制度
とういつかいけいせいど
uniform accounting system

企業会計に関する形式および実質が、法令などにより統一ないし標準化されている制度をいう。企業間の会計数値の比較可能性を確保したり、個々の企業の恣意(しい)的処理を排除したりするために、企業会計の統一が必要とされる。その内容としては、(1)勘定体系(ないしは勘定科目)の統一、(2)財務諸表の表示様式の統一ないしは標準化、(3)会計処理基準の統一、の三つが考えられる。(1)(2)は形式面の統一で、(3)は実質面の統一である。

 まず(1)は、ドイツのコンテンラーメン、フランスのプラン・コンタブル、日本のコンピュータ処理を前提とするJIS(ジス)勘定科目コードなどによる統一体系である。(2)については、日本の場合、財務諸表等規則(昭和38年大蔵省令第59号)、計算書類規則(昭和38年法務省令第31号)による会計処理・手続の内容と標準様式が定められている。ただし、電気・ガスなどの特定の事業については別の表示規則による。(3)については、企業活動の国際化を背景に設立された国際会計基準審議会(IASB。旧国際会計基準委員会=IASC)により、国際財務報告基準IFRS)が作成されている。

[宮崎 徹]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android