統計的決定理論(読み)とうけいてきけっていりろん(英語表記)statistical decision theory

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「統計的決定理論」の意味・わかりやすい解説

統計的決定理論
とうけいてきけっていりろん
statistical decision theory

生起事象に関する情報やデータを収集し,それらを標本値として統計学手法により推定仮説検定を行う方法。たとえば1ヵ月後の天候を予測して行事の予定を決めるときなど,意思決定にあたっては,未来に生起する事象に関しての不確実性をいかに取扱うかが問題となる。決定にあたっては,不確実事象の生起結果 (たとえば天候の晴,曇,雨など) と決定結果 (行事の決行中止など) の各組合せに対し,利得または損失を決めておく必要がある。工学,経済,経営の問題などに応用される。

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世界大百科事典(旧版)内の統計的決定理論の言及

【決定理論】より

…個人や企業などが意思決定や経営政策の決定を行おうとする際には,いろいろな不確実な条件が存在することが多いので,それらに対して適切な考慮をして,良い決定を下し,行動しなければならない。選択可能な行動のうちで,実際にどれをとるのがよいかを統計学的な考察によって評価する理論を決定理論あるいは〈統計的決定理論〉という。この理論では,まずとりうる行動を列挙し,また不確実な条件についても,実現する可能性のあるもの(これを〈状態〉とよぶ)を列挙する。…

※「統計的決定理論」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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