総作(読み)ソウサク

デジタル大辞泉 「総作」の意味・読み・例文・類語

そう‐さく【総作/×惣作】

江戸時代耕作者のいない田畑を、村や組などの共同所持として耕作し、年貢を負担すること。

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精選版 日本国語大辞典 「総作」の意味・読み・例文・類語

そう‐さく【総作・惣作】

  1. 〘 名詞 〙 江戸時代、無主田地村中が耕作して、その田地の年貢諸役を負担すること。上り田地や闕所欠落・逐電百姓耕作地)、潰れ百姓の田地等の引請者がいない場合、村の責任において貢租義務を果たすことをいう。〔地方品目解(1755)〕

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「総作」の意味・わかりやすい解説

総作
そうさく

惣作とも書く。江戸時代、潰(つぶれ)百姓、欠落(かけおち)・逐電(ちくでん)百姓などの田畑や欠所(けっしょ)田畑・取上(とりあげ)田畑などの無主の地を村中や五人組などの責任で耕作し、その田畑の年貢・諸役を村中・五人組などで負担すること。潰百姓、欠落・逐電百姓の増加により農村荒廃が進行し、総作地が広範にみられた北関東農村では、初めのうちは村中や五人組などで総作が行われたが、総作地の増加によってそれができなくなり、手余り地(無年貢地)が増大した。

[川鍋定男]

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