総督制度(読み)そうとくせいど(その他表記)Exarchia; the organization of the Exarchate

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「総督制度」の意味・わかりやすい解説

総督制度
そうとくせいど
Exarchia; the organization of the Exarchate

ビザンチン帝国属州で重要都市であったイタリアのラベンナ (584~751年まで設置) とアフリカのカルタゴ (591~697年まで設置) におかれた統治制度。イタリアではランゴバルド族の,アフリカではベルベル人侵攻に対して,従来の文官と武官による共同統治体制では防ぎきれなくなったために総督府を設置した。総督 Exarchusは皇帝の代理として派遣され,任地では政治,経済,宗教,法律上の一切の権限をもち,外敵からの防衛を第1の任務とする軍政的色彩を帯びていた。その居城も皇帝のそれにならって聖なる宮廷と呼ばれるほどの権力をもち,地方の小皇帝ともいえる存在であった。

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