ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説
繊維工業構造改善臨時措置法
せんいこうぎょうこうぞうかいぜんりんじそちほう
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…天然繊維に対して人工的に作られる繊維の総称。略して化繊ともいう。人造繊維ともいうが,これは狭義には合成繊維を除いた人工的な繊維に使われる。化学繊維は,合成繊維,半合成繊維,再生繊維,無機繊維に分類される。表に化学繊維の分類を示す。
【歴史】
繊維を人工的に作ろうというアイデアは古くからあったが,具体化されたのは19世紀に入ってからである。綿のような安価なセルロース系天然繊維から高級な絹に似た人工繊維(人造絹糸,略して人絹ともいう)を作ろうという努力が始まった。…
…さらに輸出が急増していたレーヨンステープル分野でも設備操短が相次いだため,57年ころから化繊工業でも設備過剰に陥った。64年には繊維旧法の趣旨をさらに徹底させるために〈繊維工業設備等臨時措置法(繊維新法)〉が制定され,67年には過剰設備の処理と残存設備の近代化,企業の集中統合を目ざす〈特定繊維工業構造改善臨時措置法〉が制定された。
[合成繊維の進展]
こうしたなかで,繊維産業成長の旗手となろうとしていたのが合成繊維(合繊ともいう)である。…
…そのなかで,1956年の対米輸出自主規制,62年の日米綿製品協定などによって,対先進国輸出はしだいに厳しくなっていった。こうした状況のもとで67年には〈特定繊維工業構造改善臨時措置法〉のもとに,過剰設備廃棄,設備近代化,企業規模適正化などの対策が進められ,さらに74年には〈繊維工業構造改善臨時措置法〉によって知識集約化による高付加価値化をめざす対策がとられてきた。 第2次大戦後の日本の綿織物生産は,1961年の約34億m2をピークに以後減少し,80年代前半では約21億m2の水準でほぼ安定している。…
※「繊維工業構造改善臨時措置法」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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