織田信勝館跡(読み)おだのぶかつやかたあと

日本歴史地名大系 「織田信勝館跡」の解説

織田信勝館跡
おだのぶかつやかたあと

[現在地名]柏原町柏原

江戸時代の柏原町の東にある入船いりふね(通称八幡山)東麓に築造された柏原藩三代藩主織田信勝の館跡。初代藩主は織田信長の同母弟織田信包で、慶長三年(一五九八)氷上郡を領し柏原を居所とした(柏原藩史)。信勝は信包の孫で寛永七年(一六三〇)藩主に就いたが、慶安三年(一六五〇)継嗣がないまま死去したため織田家は絶家となり、領地は収公された(寛政重修諸家譜・徳川実紀)

居館の築造年代や構造については史料に乏しくつまびらかでないが、柏原町東奥ひがしおく地区伝来の山絵図には織田上野介様屋敷と注記された方形居館の描写がみえ、概要を知ることができる。同図によると西流する奥村おくむら川が、柏原八幡神社の鎮座する入船山を迂回して流路を南に変える湾曲部の内側に位置し、奥村川を北と西の掘割として利用しつつ、東と南は石垣を積んだ堀で囲み、堀の内側には土塁状構築物もみえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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