寛政重修諸家譜(読み)かんせいちょうしゅうしょかふ

精選版 日本国語大辞典 「寛政重修諸家譜」の意味・読み・例文・類語

かんせいちょうしゅうしょかふクヮンセイチョウシウショカフ【寛政重修諸家譜】

  1. 江戸後期の大名旗本・御家人らの系図集。一五三〇巻。徳川幕府編。文化九年(一八一二成立。「寛永諸家系図伝」を全面的に改訂し、新たに諸家寛政一〇年(一七九八)までの系図を提出させ、家督相続者の詳しい経歴を記載したもの。江戸時代武家の基本的資料である。

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百科事典マイペディア 「寛政重修諸家譜」の意味・わかりやすい解説

寛政重修諸家譜【かんせいちょうしゅうしょかふ】

江戸幕府編,1530巻。諸大名旗本など幕臣の系図略歴を記す。1799年《寛永諸家系図伝》の改撰事業として編集が始まり,若年寄堀田正敦(まさあつ),林述斎屋代弘賢中心多く学者を動員し,1812年成立。ただし将軍家,御三家,御三卿など徳川氏に関する記載はない。
→関連項目系図譜牒余録

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改訂新版 世界大百科事典 「寛政重修諸家譜」の意味・わかりやすい解説

寛政重修諸家譜 (かんせいちょうしゅうしょけふ)

寛政年間(1789-1801)に江戸幕府が編修した系譜集。1530冊。1812年(文化9)完成。《寛永諸家系図伝》の続集を編修する意図のもとに着手されたが,途中より改訂編修に切り替えられ,1799年に官制を整え,総裁堀田正敦以下を任命し編修を開始,14年を費やして完成した。国主領主をはじめ御目見(おめみえ)以上の士について1798年までの事跡を記す。徳川諸家については除かれている。献上本は内閣文庫所蔵活字本は続群書類従完成会より刊行(22冊,索引4冊)。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「寛政重修諸家譜」の意味・わかりやすい解説

寛政重修諸家譜
かんせいちょうしゅうしょかふ

江戸幕府が寛政~文化(ぶんか)年間(1789~1818)に編集した武家系図集。幕府は『寛永諸家系図伝』を補訂、続修するため、1799年(寛政11)に本書の編集に着手し、1812年(文化9)に終了した。この間、若年寄堀田正敦(まさあつ)以下60余名の学者、幕臣が編集に従事した。幕府が貞享(じょうきょう)~寛政年間(1684~1801)に大名、旗本から提出させた家譜に基づいて内容を整え、本文1520巻と目録10巻、合計1530冊の詳細な大系図集が完成した。江戸時代の武家の伝記資料としてもっとも正確、広範で、信頼性が高く、研究資料としてよく利用されている。完成当時の献上本は国立公文書館に保存されており、江戸時代の伝写本や活版本が流布している。

[福井 保]

『『新訂寛政重修諸家譜』22巻・索引4巻(1964~67・続群書類従完成会)』

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「寛政重修諸家譜」の意味・わかりやすい解説

寛政重修諸家譜
かんせいちょうしゅうしょかふ

江戸幕府が寛政 11 (1799) 年企画し,文化9 (1812) 年に完成した大名,旗本,幕臣の系譜集成。 1530巻。幕府は先に『寛永諸家系図伝』を編んだが,その続集を編纂する計画を改めて,全面的改編をした。総裁は老中堀田正敦,編纂は屋代弘賢林述斎以下多数の学者によって行われた。配列は『新撰姓氏録』にならい,江戸時代の部分の系図,略歴が詳細で利用価値が高い。

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旺文社日本史事典 三訂版 「寛政重修諸家譜」の解説

寛政重修諸家譜
かんせいちょうしゅうしょかふ

江戸後期,幕府編纂による武家系図
1520巻。編者は屋代弘賢 (やしろひろかた) ら60余人。『寛永諸家系図伝』の続集として14年を費やし1812年完成。諸大名以下幕臣・御目見以上の諸氏の系図・略歴を記録した。

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世界大百科事典(旧版)内の寛政重修諸家譜の言及

【寛政改革】より

…そのため,彼らに先祖書の提出を命じ,各家の歴代将軍に対する忠誠度を改めて確認させた。なおこの先祖書の提出は,大名・旗本の系図集である《寛政重修諸家譜》の編纂事業の契機となった。改革政治は,松平定信の強力な指導のもとに推進されたが,政策の決定にあたって定信は,かならず御三家の尾張,紀伊,水戸と御三卿の一橋に対して意見をもとめている。…

※「寛政重修諸家譜」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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