群来(読み)クキ

デジタル大辞泉 「群来」の意味・読み・例文・類語

くき【群来】

魚が産卵のために沿岸大群で来ること。特に、ニシンについていう。→鰊群来にしんくき

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「群来」の意味・読み・例文・類語

くき【群来】

  1. 〘 名詞 〙 春、産卵のために、鰊(にしん)などの大群が海岸におしよせること。《 季語・春 》
    1. [初出の実例]「鰊の群来(クキ)が年々減って行く為めに」(出典:生れ出づる悩み(1918)〈有島武郎〉三)

ぐん‐らい【群来】

  1. 〘 名詞 〙 群れをなして来ること。〔落葉集(1598)〕
    1. [初出の実例]「其北部を回るに当り、群来迎送するもの、皆一行の健勉を祝せざるなし」(出典:米欧回覧実記(1877)〈久米邦武〉例言)

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世界大百科事典(旧版)内の群来の言及

【ニシン(鰊∥鯡∥春告魚)】より

…その経営規模はかなり大きく,建網を数ヵ統,刺網を数百放営んでいたが,建網1ヵ統経営には雇漁夫15~20人と漁船7~8艘,刺網100放経営に雇漁夫5~6人を必要とした。 建網漁はニシンが群れをなして沿岸に回遊してくる(群来(くき)という)ところに網を定置することから始まる。これはニシンの行路をさえぎる形で投網し,網に突き刺さったニシンを手繰り上げて漁獲する刺網とは異なる。…

※「群来」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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