義農作兵衛墓(読み)ぎのうさくべえのはか

日本歴史地名大系 「義農作兵衛墓」の解説

義農作兵衛墓
ぎのうさくべえのはか

[現在地名]松前町筒井

享保一七年(一七三二)夏から秋にかけて伊予松山藩の領内は大飢饉に襲われた。長雨による石手いして川・重信しげのぶ川など河川氾濫と、ウンカの発生のためである。領内の餓死者は三千四八九人(幕府への届書)でとくに城下周辺の農村の被害がはなはだしかった。

筒井つつい村百姓作兵衛は、飢えに苦しみながら、明年度の播種のために蓄えの麦種を枕にして餓死した。世人はこれを義農とたたえた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

イチロー

[1973~ ]プロ野球選手。愛知の生まれ。本名、鈴木一朗。平成3年(1991)オリックスに入団。平成6年(1994)、当時のプロ野球新記録となる1シーズン210安打を放ち首位打者となる。平成13年(...

イチローの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android