羽豆城跡
はずじようあと
[現在地名]南知多町師崎 明神山
羽豆神社の北にあり、現在城跡の小石標がある。知多半島の突端、伊勢・三河両湾を左右にする羽豆岬は海上から屹立すること二三メートルの断崖をなす天然の要害。羽豆崎城ともいう。
中世この地方を領有する熱田大宮司千秋氏がここに城を設けた(太平記)。これが幡頭崎の城で、番豆とも波津とも記した。承久三年(一二二一)の承久の乱以来宮方であった千秋氏の羽豆城は伊勢・吉野方面と東国方面との宮方の連絡上重要な位置を占めた。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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