翼廊(読み)ヨクロウ

デジタル大辞泉 「翼廊」の意味・読み・例文・類語

よく‐ろう〔‐ラウ〕【翼廊】

キリスト教聖堂一部身廊内陣との間に交差して置かれる廊(トランセプト)の左右に張り出した部分袖廊そでろう

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精選版 日本国語大辞典 「翼廊」の意味・読み・例文・類語

よく‐ろう‥ラウ【翼廊】

  1. 〘 名詞 〙 十字形プランを持つキリスト教会建築で、身廊と直交する部分。内陣と外陣の境となる身廊との交差部と、左右に張り出した袖廊からなる。トランセプト。
    1. [初出の実例]「北側の翼廊のかげには、雪解の名残の泥濘が光ってゐた」(出典:美しい星(1962)〈三島由紀夫〉五)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「翼廊」の意味・わかりやすい解説

翼廊
よくろう
transept

建築用語。袖廊ともいう。バシリカ式の聖堂における十字形平面の両腕部のこと。5世紀頃から増大する信者を収容するために,身廊内陣との間の部分の左右棟を張出させたことによって生れた。外陣に属するが,大きな翼廊では礼拝堂などが配置されることが多い。

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