日本歴史地名大系 「老松庄」の解説 老松庄おいまつのしよう 鹿児島県:出水市老松庄太宰府安楽寺領の庄園。山門(やまと)院のうちで、山門庄とよばれる場合もあった(承久三年七月二七日「官宣旨写」国分文書など)。また応永二一年(一四一四)九月一六日の島津久世宛行状(島津伊久系図)で渋谷氏に料所として宛行われた地のうちに「山門院内老松荘菓成河村塩屋一」がみえ、庄内に菓成河(みなりかわ)村があった。「三国名勝図会」によれば菓成河は水成川のことで、現在の高尾野(たかおの)川にあたるという。同川河口部、現在の荘(しよう)は当庄に由来する地名といわれ、地内には老松天満宮(現菅原神社)を祀っていた。また荘地区の西に接する高尾野町江内(えうち)地区には老松の小字が残る。これらのことから当庄の庄域は荘を含む高尾野川河口流域を中心とした一帯と考えられる。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by