耳遠(読み)みみっとお

精選版 日本国語大辞典 「耳遠」の意味・読み・例文・類語

みみっ‐とお‥とほ【耳遠】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「みみどお(耳遠)」の変化した語 )
  2. ( 形動 ) 耳が遠いこと。耳がよく聞こえないさま。また、人の言うことをよく聞かないこと。
    1. [初出の実例]「骨をりも腰越切りのみみったふ」(出典:雑俳・川柳評万句合‐宝暦一二(1762)礼二)
  3. 子どもが人の耳もとにささやくように口を寄せ、ふいに「みみっとお」と大声に叫んで驚かす遊戯。また、耳もとで大声を出して驚かすこと。
    1. [初出の実例]「居ねむる禿は新造の耳っとうに、きもをつぶし」(出典:洒落本・虚実情の夜桜(1800)宵の虚言)

みみ‐どお‥どほ【耳遠】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動 )
  2. 耳が遠いこと。耳がよく聞こえないこと。また、そのさま。みみっとお。〔日葡辞書(1603‐04)〕
    1. [初出の実例]「耳遠な老人の口上猿先生罷出」(出典:俳諧・誹讔三十棒(1771))
  3. 聞き慣れないこと。耳慣れないこと。また、そのさま。
    1. [初出の実例]「仏法聖教の耳遠(ミミトヲ)なるよりも内義の智恵を文珠ぼさつと尻にしかるる金持も多し」(出典談義本・世間万病回春(1771)三)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android