翻訳|tabernacle
主としてカトリック教会で,礼拝集会であるミサ(感謝の祭儀)の後,聖別されたパンを病者,特に臨終に向かう人々のために保存する入れ物。初めは食物を入れる器の形で,典礼の場とは別の小聖堂に置かれたが,中世には旧約の神殿になぞらえられて幕屋やほこらの形をとり,奥陣内の壁のくぼみや小塔上に安置された。鳩の形の器に納めて祭壇上につり下げることもあった。その後ミサが対面で司式されなくなってから,祭壇中央に置かれるようになった。プロテスタントの諸教会は礼拝集会解散後の聖別されたパンにおけるキリストの現在を否定したので,聖櫃はカトリックの教会堂の特徴とみなされるようになったが,カトリックのミサの典礼が聖櫃を必要とするのではなく,できるかぎりそのミサで聖別されたパンが配られる。現在では,対面司式が普通となり,聖櫃は祭壇の背後か脇のふさわしい所に安置されるか,または小聖堂の祭壇に置かれて個人的な祈りの場としても生かされている(《ローマ・ミサ典礼書の総則》1980参照)。
執筆者:土屋 吉正
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…東方教会では,これがイコノスタシスとして発達し,そこに数々のイコンが飾られた。 祭壇は祭壇布で覆われ,その上を飾る祭具には,祭壇十字架,祭壇燭台,聖櫃(せいひつ)(タバナクルtabernacle(英語))がある。【荒木 成子】。…
…東方教会では,これがイコノスタシスとして発達し,そこに数々のイコンが飾られた。 祭壇は祭壇布で覆われ,その上を飾る祭具には,祭壇十字架,祭壇燭台,聖櫃(せいひつ)(タバナクルtabernacle(英語))がある。【荒木 成子】。…
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