聚分韻略(読み)シュウブンインリャク

精選版 日本国語大辞典 「聚分韻略」の意味・読み・例文・類語

しゅうぶんいんりゃくシュウブンヰンリャク【聚分韻略】

  1. 韻書。五巻。虎関師錬著。嘉元四年(一三〇六)頃成立。漢字を四声に分け、同韻の語を乾坤、時候など一二部門に分類し簡単な注を加えたもの。漢詩製作などに利用された。文明一三年(一四八一)三韻を三段にした体裁に改められ「三重韻」とも称された。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の聚分韻略の言及

【大内版】より

…その居城にちなみ〈山口本〉ともいう。1539年(天文8)刊《聚分韻略(しゆうぶんいんりやく)》はじめ,1482年(文明14)以降逐次刊行され天正年間(1573‐92)に完成をみた《妙法蓮華経》などがあり,《法華経》28巻の版木は山口市の天台宗氷上山興隆寺に蔵したが,のち山口県文書館に移った。大内氏の開版事業は,応仁・文明の乱以後,難をその領内に避けた京都の公卿・学僧たちの来往と,大内氏の朝鮮および明国との通商貿易,城主が文を愛し典籍の収集に熱心なことなど,幾多の好条件にめぐまれて発達したものである。…

【辞書】より

…漢字1字ごとに,片仮名で音訓を示した平易なもので,以後広く行われた。 韻引きのものでは,虎関師錬(こかんしれん)が《聚分韻略》を著した。嘉元4年(1306)と記した序があり,まもなく開板流布したものとみられる。…

※「聚分韻略」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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