(読み)ト

普及版 字通 「肚」の読み・字形・画数・意味


7画

[字音]
[字訓] はら

[字形] 形声
声符は土(と)。〔広雅、釈親〕に「胃、之れを肚と謂ふ」とあり、〔初学記、十九〕に引く劉向列女伝、斉鍾離春〕に「凹頭深目、長肚大」とあって、大きな腹部をいう。多く白話に用いる。

[訓義]
1. い。
2. はら。
3. 物の形体うち太鼓腹のように突出する部分。

[古辞書の訓]
〔新字鏡〕肚 久曾布久留(くそふくる) 〔名義抄〕肚 ハラ・ヒハラ・クソブクロ 〔立〕肚 ムカハギ・ハラ・クソブクロ 〔字鏡集〕肚 ハラ・ムカハギ・ハラワタ・セハラ

[熟語]
肚餓・肚子肚臍肚腸肚套肚喃・肚肚皮肚腑・肚裏
[下接語]
画肚・空肚・大肚・著肚・長肚・腸肚

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

世界大百科事典(旧版)内のの言及

【肚芸(腹芸)】より

…劇の進行上の気持の変化や決心などの心理表現のさい,せりふや動作,表現などをいちいちはでに表面に出さず,すべて地味に静的に抑制して,しかも観客には十分納得できるように表現することをいう。一種のリアリズム演技で,役の性根(しようね)を〈肚〉と称するところから出た用語である。明治期の9世市川団十郎は肚芸を強調し,とくにみずから始めた〈活歴〉における重要な演技術となり,今日にまで大きな影響を残している。…

※「肚」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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