腹白(読み)はらじろ

精選版 日本国語大辞典 「腹白」の意味・読み・例文・類語

はら‐じろ【腹白】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 腹の部分の毛や羽根の白いこと。白い腹。また、その動物
    1. [初出の実例]「わたつみの腹白。ちはやふる神くろてへどわたつみの白き雲ゐの空に捨ててき」(出典:廿巻本康保三年順馬毛名歌合(966))
  3. ( 形動 ) 心中が清く正直であること。⇔腹黒。〔随筆安斎随筆(1783頃)〕
  4. 指貫(さしぬき)を下括りする際の結び余りを処理する若年の飾り結び。近世は白組・紫組二筋を指貫の括差所へ入れて長く余し、引き出して封結びのように組んだもの。
    1. 腹白<b>③</b>〈源氏物語絵巻〉
      腹白源氏物語絵巻
    2. [初出の実例]「大将参院内、中宮等、直衣如例、単衣、紅下袴、指貫、括籠之、但猶組垂腹白也」(出典玉葉和歌集‐治承五年(1181)五月二六日)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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