デジタル大辞泉
「単衣」の意味・読み・例文・類語
ひとえ‐ぎぬ〔ひとへ‐〕【▽単▽衣】
公家男女の装束の下に肌着として用いた裏のない衣。平安末期に小袖肌着を着用するようになると、その上に重ねて着た。地質は主に綾や平絹で、綾の文様は菱、色は紅・白・青など。
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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ひとえ‐ぎぬひとへ‥【単衣】
- 〘 名詞 〙
- ① 裏地のついていない衣服。
- [初出の実例]「便ち単衫(ヒトヘキヌ)に換着(かへきい)て」(出典:日本書紀(720)斉明六年三月(北野本訓))
- ② 装束の下の肌着、または肌小袖の上につける裏なしの衣(きぬ)。女子は袴の上につけるので裾を長く引き、男子は袴に着こめるので裾を短く仕立てるのを普通とした。
- [初出の実例]「ひとへぎぬはなし。袴一つ著て、所々あらはに」(出典:落窪物語(10C後)一)
たん‐い【単衣】
- 〘 名詞 〙 ひとえの着物。ひとえもの。ひとえ。また、一枚の着物。たんえ。〔色葉字類抄(1177‐81)〕
- [初出の実例]「老身亦覚二単衣適一、背レ手南楼見二斗傾一」(出典:寛斎先生遺稿(1821)四・雨涼)
- [その他の文献]〔後漢書‐陸続伝〕
ひとえ‐ごろもひとへ‥【単衣】
- 〘 名詞 〙 =ひとえぎぬ(単衣)
- [初出の実例]「わがきたるひとへ衣は山吹の八重の色にも劣らざりけり〈藤原兼輔〉」(出典:兼輔集(933頃))
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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普及版 字通
「単衣」の読み・字形・画数・意味
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
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単衣
ひとえ
単とも書く。ただし公家装束(くげしょうぞく)の単は、単衣とは書かない。単衣は一重に仕立てられた衣服の総称で、袷(あわせ)に対する語。単長着、単羽織、単コート、単帯、単長襦袢(じゅばん)、単袴(ばかま)、単襲(かさね)などがあげられるが、狭義には単長着をさす。おもに夏の衣服に用いられる。布地は綿織物に浴衣(ゆかた)地(手拭中形(てぬぐいちゅうがた)、長板中形)。絣(かすり)木綿、縞(しま)木綿、三浦絞り(有松絞り)や博多絞りなどの絞り類、経(たて)または緯(よこ)糸に太い糸を織り込んだ紅梅織もある。絹織物には盛夏用として平絽(ひらろ)、絽縮緬(ろちりめん)、紗(しゃ)、夏大島、小千谷縮(おぢやちぢみ)、上布(じょうふ)、薄御召(おめし)、翠紗(すいしゃ)などがあり、初夏、初秋には縮緬、綸子(りんず)、御召、紬(つむぎ)なども使用される。夏の礼装、正装には男女とも絽を用いる。合着、普段着にはセルを用いていたが、第二次世界大戦後は、夏以外も毛織物の和服地を用い、年間を通して単衣で過ごす人も増加している。
[藤本やす]
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
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単衣
ひとえぎぬ
裏地のつかない,装束の下着のこと。単 (ひとえ) ともいう。男性のものは広袖の短衣で脇が開いており,生地の織は綾織が多く,色の濃い若向きのものから,次第に淡い色が用いられた。女性の単衣は広袖で裾が長く,十二単 (じゅうにひとえ) や小袿 (こうちき) 装束の最下衣として用いられた。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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世界大百科事典(旧版)内の単衣の言及
【単】より
…公家の衣服の一種で,単衣(ひとえぎぬ)の略。公家の服装構成で最も下に着用される衣。…
※「単衣」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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