膳部山城跡(読み)ぜんぶやまじようあと

日本歴史地名大系 「膳部山城跡」の解説

膳部山城跡
ぜんぶやまじようあと

[現在地名]上中町瓜生

膳部山の山頂、ほぼ南北に蛇行する稜線上にある。城郭の延長は二四〇メートルに及ぶが、馬背状の尾根筋を削平して造成したものらしく、幅は最大で二〇メートルと狭い。主郭跡と思われる所からは眺望が開け、鳥羽とば谷はもとより小浜方面まで見通すことができる。

若狭郡県志」に「在上中郡瓜生村膳部山、相伝松宮玄蕃允拠之、又村中有宅跡、玄蕃允武田家麾下之勇士也、某子弥助云者、仕武田義統矣」と記す。松宮氏の出自は不明だが、守護武田氏の被官であり、確証はないが禁裏御料所上吉田かみよしだ庄の代官であった可能性もある(「御湯殿上日記」大永七年四月一七日ほか)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android